ARA2シナリオ集:ルルブ1限定山賊退治

シナリオ名:山賊退治

【対象】1レベルのPC、4~5人を想定しています。
プレイ時間はオフラインでは3~5時間ほどと予定されています。

このシナリオはルールブック1のみで実行できるよう、
舞台をルールブック1の舞台であるグランフェルデンに設定しています。

西トワド王国など、他の国家を利用する場合でもほぼ修正なくシナリオを実行できますが、
その場合は、オープニングに出てくるNPCを書き変えてください。

ストーリー

グランフェルデンとラインを結ぶ路上で、山賊が発生した。
この山賊は旅人や商人の金品を奪っている。
これを退治するのが、ついさっき冒険者になったPC達への、最初の依頼である。

山ならどこにでも出没し、物や命を奪っていく山賊は交易に影響するうえ、
妖魔の温床になりやすいと言う問題から、積極的な退治が推奨されている。

もちろん、退治すれば報酬が出る。その話を聞いて山賊退治に出かけ、
これを撃破すればシナリオは終了である。

今回予告

グランフェルデンとラインを結ぶ山の途中に、山賊が現れたとのニュースが届いた。
この山賊は妖魔の温床になりやすいため、街は積極的な退治を行うことにした。

そして、今日、冒険者にその依頼が出される。

アリアンロッド2E「山賊退治」
冒険の舞台が君を待つ!

キャラクター作成について

おおむねコンストラクションを推奨する。
ただしそのような時間がない場合はルールブック1のサンプルキャラクターを使うといいだろう。
ページ番号の若い順に、PC1~PC5である。

コンストラクションを行う時は、プロテクションのSLを確認すること。
アコライトのプロテクションのSLは、2とすることを推奨する。

ハンドアウト

ハンドアウトは全てのPCにおいて、共通で以下の内容である。

【コネクション】他PC(関係:パーティメンバー)

君達はついさっき、冒険者として認められたばかりの新人だ。
冒険者の証を貰い、今から冒険者としての人生が始まる。

そう思った時、神官長が現れ今ここにいる全員に
依頼があるので、パーティを組みなさいと言われた。

君たちはそれを受け入れ、パーティを組むことにした。
もちろん、その時思っていた感情は何でも構わない。

ギルドの構成について

パーティを作成したら、即座にギルドを構成すること。
その際、1レベルで取得するサポートは蘇生、祝福にすることを強く推奨する。

サポートのどちらを選ぶかは好みでよいが、
このシナリオが初めてなら蘇生の方が安定するだろう。
逆にアリアンロッドに慣れているなら祝福の方がよいはずだ。

オープニングフェイズ

シーン1 出会い

シーンプレイヤー:PC1(他PCは強制登場である)
舞台:グランフェルデン神殿内

解説

冒険者の適性検査が終わり、ソーンダイクから依頼を受けるシーンである。
また、同時にパーティも組まれる。

必要な内容は以下のとおりである。
それ以外は蛇足なので、省略しても構わない。

  • 今ここにいる皆でパーティを組み、山賊退治に出向く
  • 目標は妖魔たちに合流する前に山賊を鎮圧することである
  • 報酬は一人100Gである。山賊たちの持ちモノは私物化して構わない

描写とセリフ

君たちはグランフェルデンの神殿で冒険者の適性検査を受けたばかりの冒険者(予定)だ。
先ほどその適性検査が終了し、結果が出るまで待っていてくれと言われたところである。

神殿の待合室で待っていると、どうやら他に待っている人がいるらしい。
(※これらは他のPCたちである。その他にNPCなどもいても構わない)

しばらく待っていると、扉がノックされ、先ほど適性検査で同行したフィルボルの女の子…
アリエッタと言う名前の神官が部屋に入ってきた。

アリエッタ「適性が出ました。全員合格ですよ!おめでとうございます!
これから、冒険者の証のメダルを配布しますので集まってください。」

君達が集まると、彼女は一人ひとりに銀色の…ミスリルでできたメダルを渡していく。

アリエッタ「このメダルは、先ほども申し上げた通り、あなた達の身分を証明する物です!
神殿で提示すれば無償で宿泊などもできます。絶対になくさないでくださいね!

さて、これから冒険者について、一通り…」

アリエッタがそう無理やり声を張り上げていると、その後ろから
ハーフ・エルダナーンの男が現れた。確かこの神殿の神官長のソーンダイクだ。

ソーンダイク「そのような説明は面倒でしょう。いちいち小難しい話をしても頭には入りません
アリエッタ「しかし、こう言った基本的なことはこのタイミングで説明しておかないと
これからずっと説明できません

ソーンダイク「まあ、確かにそれもあるでしょう。しかし、実践した後でも遅くない。
ちょうどいいですね。今この部屋にいる皆さんには、
ここでパーティを組んでいただきます。

ざわ・・・ざわ・・・周囲がざわめき始める。

ソーンダイク「ここで集まったのも何かの縁でしょう。さて、これから最初の依頼を行います。
皆さん、準備はよろしいですね?

ソーンダイクは、準備ができたと答えるまで待つ。
アイテムなどの準備が足りてないと言われた場合、「それは依頼を聞いた後でも行えます」と言う。

ソーンダイク「では、今回の依頼について説明します。
このグランフェルデンではラインなどの諸地方都市と
パリス同盟を結んでいることはご存知ですね?」

【ご存じの場合】

ソーンダイク「ご存知でしたら、話は早い

【ご存じない場合】

ソーンダイク「分かりました。今回は、グランフェルデンがラインなどの近隣の諸地方都市と
同盟を結んでおり、交易があることさえ理解していただければ充分です。

 

ソーンダイク「そのラインとグランフェルデンを結ぶ道中に、最近山賊が現れました。
この山賊は疲弊した旅人や行商人を襲撃し、その財宝を奪っています。

ソーンダイク「これら山賊は、よく妖魔の温床になるため、
我々は積極的な討伐を行うことにいたしました。
今回、その討伐をあなた達に依頼しようと思っています

ソーンダイク「山賊はそれ自体はしょせん、烏合の集にすぎません。
しかし、彼らのトップに妖魔などが入り込む場合があり、その場合妖魔軍に吸収され、
被害が拡大するほか、我々の戦況にも少なからず影響することになります。」

ソーンダイク「あなた達には、そのようなことが起こる前に山賊を叩いていただきたいのです。
報酬は、一人あたりで100Gを用意しています。
また、山賊たちが財宝を貯えていた場合、それらをあなた達の物にして構いません。

以上です。受けていただけますよね?」

基本的には、断るようなシチュエーションは考えていないが、
安全面などのあらゆる懸念に関しては心配ないと答えるか、冒険者として
当然のリスクであると考えていると答える。

報酬を上げてほしいと言う質問については、残念ながら戦費として必要となる以上、
必要以上の出費はできないと答える。

結末

君たちは、山賊退治の依頼を受けた。

ミドルフェイズ

全て
登場メンバー:全員
場所:山の中
である。

シーン1:山賊の襲撃

解説

都合よく山賊が襲いかかってくるシーンである。
山賊はできる限り不意打ちをしようとするので、危険感知が必要である。

描写とセリフ

目的の山へは4時間ほどでついた。
さて、これから山賊を見つけ出さなければいけないのだが…。

危険感知判定を行うこと。危険感知は【感知】判定だ。
スキルによっては3dになることもあるが、固定値は通常2dである。
2d+感知、あるいは3d+感知が達成値になる。

今回の目標値は10だ。10以上あれば、山賊たちに気づくことができる。

【山賊たちに気付いた場合】
どうやら、相手の方が少し早かったらしい。もうすでに既に山賊に包囲されているようだ。

【山賊たちに気付かなかった場合】
既に山賊に包囲されていたようだ。山賊たちは君たちに不意打ちを仕掛けてきた!

戦闘

【山賊たちに気付いていない場合】[PC、山賊(1-320)×4]

【山賊たちに気付いた場合】[山賊×2]-PC-[山賊×2]
二次元マップの場合、PCの上下左右に山賊が1グループいるとすること。
山賊たちに気付いた場合、このマップを公開した後、
山賊たちが近寄ってくるのを待つか聞いてもよい。

山賊たちが近寄ってくるのを待つ場合、山賊たちはPCたちのエンゲージに入ってくる。

山賊たちに気づいていない場合は、山賊たちは奇襲攻撃(1-277)を仕掛けてくる。
そのため、山賊たちのメインプロセス(PCは全員リアクションに-1d)から戦闘が開始される。

山賊の行動は同一エンゲージにいる相手にランダムで攻撃である。
ただし、離脱したPCがいるなら、全員離脱してそのPCに一斉に攻撃する。

戦闘終了したら、ドロップを振らせること。
その途中に、盗賊と思われる人間がさらにこっちに来ようとしているところを見つけるが、
PCに気付かれ、一目散に逃げる。

結末

君たちは集まってきた山賊を倒した。だが、まだ頭目はいないらしい。

シーン2:山賊追跡

解説

山賊を追跡し、アジトを特定するシーンである。

先ほど倒した山賊の一人を捕まえてアジトを吐かせる、先導させるなどする場合、
このシーンは判定なくクリアできても構わない。

そうでない場合、先ほどの逃げた盗賊を追うことになる。

描写とセリフ

君たちは盗賊を倒したが、どうやらまだ残りがいるようだ。
その残りのうち一人が逃げていった。追えば、手がかりが見つかるだろう。

逃げて行った方向は大体分かるが、もう少し手がかりがあった方がいいだろう。
地面に足跡や、折れた草や木の枝などが見つかれば充分だ。

解説

PCたちに足跡追跡判定を行わせる。目標値は9である。
全員失敗した場合、迷いに迷って4d6のHPロスとMPロスを受ける。
ロスの値は両方とも同じ値である。

シーン3:アジト

解説

山賊のアジトの洞窟をようやく見つけ、そこに乗り込むシーンである。
なお、アジトには罠などは一切存在しない。

描写とセリフ

ようやく、山賊のアジトを見つけることができた。
この中に山賊のボスがいるらしい。

幸い狭い洞窟である。前後にだけ注意してれば何とかなるだろう。
また、洞窟には要所要所に明かりがともっている。これなら明かりの心配はいらないだろう。

結末

PCたちは洞窟の中に入っていった。

シーン4:洞窟の決戦1

解説

アジトの中で休んでいる山賊と戦闘するシーンである。
なお、ここまでは洞窟の中は明るいので明かりの心配をする必要はない。

描写とセリフ

洞窟の中腹まで来ると、そこは広い空間になっていた。
そこで、妖魔と思われるグループと人間のグループが話し合いをしている。

妖魔「そうか、実動部隊は敗れたか。しかたあるまい。」
妖魔「もうすぐ冒険者達が…来たな。さて、我々は援護に移るとしよう」

奴らはあなた達に気づき、一斉に武器を抜いた。やる気のようだ。

戦闘

PC-5m-山賊(1-320)×2-5m-フォモール(1-322)×2

フォモールは山賊からぴったり5mの位置を保ち、異形:長腕で5m先の敵に攻撃する。
山賊は近くの敵を攻撃する。

この戦闘に勝利すると敵は死亡する。情報などは得られない。

妖魔と山賊を倒した後、洞窟にはまだ奥があるのが分かるが、
その奥側には明かりはない。どうやら、ランタンなどで光を用意する必要がある。

なお、PCの誰もランタンを持っていない場合、
この部屋にあるランタンを合計1個まで持っていくことができる。

洞窟の奥に向かうとクライマックスフェーズである。

結末

ランタンの明かりを頼りに、PCたちは洞窟の奥に向かった。

クライマックスフェーズ

シーン:決戦

解説

妖魔のボスと戦闘をするシーンである。
この盗賊団は、既にリーダーは妖魔になりかわられている。

描写とセリフ

君たちは洞窟の一番奥までやってきた。
洞窟の奥には、2種類の妖魔と思われる者が見受けられた。

「来たか、意外と速かったようだ…まあ、いい。貴様らを殺してまたやり直すことにするか。
…行くぞ」

そう言い、用心棒と思われる屈強な魔族が前に出た

戦闘

PC-10m-トロウル(1-327)-10m-ヴァンパイア(1-329)

トロウルは基本的に前進して、PC達をランダムに殴る。
ヴァンパイアは基本的に前進せず(ただし、PCから20m距離は保つ)、
基本的に後衛に向かってファイアボルトを放つ。
エンゲージされたら、ドレインパワーで攻撃する。

ヴァンパイアは、HPを104にすること。ただし4人なら91、3人なら78になる。
これにより、ヴァンパイアのレベルは6になる。

回避盾がいる場合、GMはヴァンパイアにさらに命中強化:白兵攻撃 SL2を持たせて
命中にさらに+4しても構わない(この場合、敵のレベルは7になる)。
敵を全滅させれば終了である。

結末

君たちは襲いかかる敵を撃退し、盗賊団を壊滅させた。
やはり、盗賊団は妖魔のコントロール下に落ちる運命にあったようだ。

エンディング

シーン1:帰還

登場:全員
舞台:グランフェルデン

解説

妖魔たちを倒した後、グランフェルデンに戻るシーンである。

描写とセリフ

君達が帰るのを待っていたのか、ソーンダイクが神殿の受付にいた。
彼は君達を見つけると、「首尾はいかがでしたか?」 と聞いてきた。

君達が報告すると、

ソーンダイク「なるほど、やはり盗賊団は妖魔の統治下にありましたか。
君達に依頼してよかった。ありがとうございました。

さて、報酬をお支払いする前に、先ほど説明しそびれた
冒険者のルールについて説明しましょう。」

…そう言いながら、冒険者の説明を受けた。
説明の終了後、彼は一人100Gの報酬を渡してくれた。

結末

報酬を受け取り、ドロップ品などを清算すること。
クリア経験点は7点である。エネミー経験点は合計で27であるため、
5人パーティなら一人5点となるはずだ。

おまけ:クライマックスで逃走した場合

基本的にクライマックスフェーズが来る前に逃走した場合は報酬はないが、
クライマックスフェーズで逃亡した場合でも盗賊団はしばらく現れないため、
一人60Gの報酬を支払ってくれる。
この場合、エネミー経験点は「16」に減少し、クリア経験点も3になるのに注意すること。


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